今回初めて設けられた学生賞には、以下の2作品が選ばれました。
『RAAH』
『僕の石鹸』
○学生賞『RAAH』
受賞者:Sanjay Jangir氏コメント
言葉が出ないほど感動しています。審査員の先生方のコメントをいただいて、次回作のインスピレーションがわきました。皆さん、ありがとうございました。
受賞作品『RAAH』
故郷を飛び出した少年ラーの、旅の物語。麦の穂が揺れる故郷から出て森を抜け、村を越える。満月の夜に線路上でひとり、大空にはばたく鳥たちに思いを馳せるラー。雷が鳴り出す中、松葉杖1本だけをかかえ、夜汽車に乗り込む。絵画的なカットが印象深いインドの作品。
○学生賞『僕の石鹸』
受賞者:武井琴氏コメント
皆さんの作品が素晴らしかったので、まさか自分の作品が受賞できるとは思っておらず、びっくりしています。技術面はまだまだですが、審査員の方々には優しさとか、そういうもので見てもらえたんだなと、うれしい気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。
受賞作品『僕の石鹸』
スーパーマーケットで買った石鹸と友達になった猫のトム。ふたりの思い出が増えるたびに、石鹸は小さくなっていき……。18歳の作者が持つ瑞々しい感性から生まれた、心温まるストーリー。手作りのフェルト人形を用いたアニメーション作品。
審査員:伊藤有壱氏コメント
学生とプロとの境界が無くなってきたと感じています。学生賞の2作品は、とても対照的な個性をそれぞれ持っていました。『RAAH』は、さまざまな技法を用いて作り手個人の思いが絵画的に表現されていて、その技法の使い方の自由さにも若い世代らしさが感じられる素敵な作品でした。『僕の石鹸』は完成度の追求とは違う種類の、作者が持つ大らかさや可愛いものを信じる気持ちが作品から伝わってきて、見ているこちらも思わず頬が緩んでしまう作品でした。
審査員:小島淳二氏コメント
今年は絵が上手な人が多く、オリジナルの世界観を持つ絵が多かったという印象です。受賞作の『RAAH』は初作品だそうですが、暗闇の中の微妙な光の表現など作者独特の絵の世界があり、“この絵だから、このアニメーション”というものを感じました。新作を楽しみにしています。『僕の石鹸』は楽しんで作っている感じが伝わってきました。まだ荒削りな部分はありますが、これをきっかけに、まわりの友達も巻き込んで今度は実写映像を作ってみるなど、幅を広げていただきたいです。
取材・執筆:蓬莱早苗(ほうらい さなえ)
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