第11回 DigiCon6 Awards 授賞式レポート(記念パーティー) SIGGRAPH ASIA 2009 inパシフィコ横浜 「Autodesk Day」セミナー参加レポート②

2010年1月 8日 (金)

史上初! SIGGRAPH ASIAを日本で開催!!

世界最大規模の国際CGイベント「SIGGRAPH」のアジア版である「SIGGRAPH ASIA」が、12月16日(水)から19日(土)までの間、パシフィコ横浜にて開催されました。日本での開催はSIGGRAPH史上初となります。

その初日に行われたAutodesk主催のセミナーイベント「Autodesk Day」に参加してきました! このセミナーは三部構成になっていて、「第1部:CG最先端テクノロジー プレゼンテーション」、「第2部:映画『よなよなペンギン』トーク」、「第3部:FFXIII リアルタイム カットシーン・ワークフロー ~FFXIIIのカットシーンができるまで~」の順に進められました。

第1部:CG最先端テクノロジー プレゼンテーション

第1部では、Autodeskの3DCG制作ソフト(Maya、3ds Max、Softimage)最新版の機能と、日本ヒューレット・パッカード株式会社の新製品、ワークステーション「Zシリーズ」が紹介されました。

Autodesk Maya 2010

今年10月に発売されたMaya 2010では、Maya UnlimitedとMaya Completeが1つになりました。主な新機能は、高度なシミュレーションツール、高性能コンポジタ、プロ仕様のカメラトラッキング、レンダリングパワーの強化です。セミナーではMaya 2010を使った高度なシミュレーションの例が紹介されました。

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人体の肺と横隔膜のシミュレーション。横隔膜を上下に動かすと、空気の移動に合わせて肺の動きをシミュレートします。呼吸器官の先端には黒い風船を付けてあり、強度などの設定を変えると空気圧で風船を割ることもできます。

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くねくねとした動きで前へ進む蛇のシミュレーション。蛇のオブジェクトにはnClothが設定されています。推進力の設定はしておらず、身体をくねらせる単純なモーションを再生する蛇に、nClothを設定することによって生じた摩擦や粘着を利用して、前へ進んでいます。リアルタイムでコリジョンの反応も同時に確認することができます。

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Maya 2010ではFluidのパフォーマンスも強化されました。タスクマネージャで確認すると、16スレッド環境の非常に高速な物理シミュレーターとなっています。これを可能にしているのが、日本ヒューレット・パッカードから登場したZシリーズなのだそうです。

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日本ヒューレット・パッカード代表の方からは、ワークステーションの紹介がありました。このZシリーズには、最新のクアッドコア・プロセッサーであるインテル Xeon プロセッサー5500番台とインテル 5520チップセットなどの最新技術が搭載されています。高度な処理が求められる設計や映像処理や情報解析などに対応しているため、Autodeskの2010バージョンの機能をフル活用できるとのことです。

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Zシリーズはエントリーモデルとしての「HP Z400 Workstation」、高性能モデルとしての「HP Z600 Workstation」、ハイエンドモデルとしての「HP Z800 Workstation」が発売されており、この日のセミナー第1部では、Z800が使用されました。

Autodesk 3ds Max 2010

3ds Max 2010は、3Dアニメーション、モデリング、レンダリングツールの決定版として、今回も多数の新機能や新アニメーションシステムが追加されています。業界標準の3Dツール群をすぐに利用できるため、導入したその日から作業スピードの向上につながります。

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今回強化された機能の中で、もっとも注目すべき特徴のひとつがビュー機能だといいます。「最終的なアウトプットのイメージと、制作中の確認画面の質を限りなく近づける」という考えで開発されており、2010バージョンではリアルタイムで仕上がりを確認しながら、作業を進めていくことができます。

(CATMotion画像)

また、簡単な操作で瞬時にアニメーション修正することを可能にしたCATMotion機能や、そのCATMotionをレイヤー化して多重構造にした例も紹介されました。他にも群衆シミュレーターなど、3D制作時間の短縮を助ける機能が全体的に強化されています。

Autodesk Softimage 2010

Softimage 2010は、Face Robotフェイシャルアニメーションテクノロジが統合され、Mayaとの相互運用性の向上を目指した仕様になっています。セミナーでは、Softimage 2010のICE機能を使ってカスタムツールを作る事例が紹介されました。

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ICEはビジュアルプログラミング環境なので、自分でコードを組んでツールを作ることが可能です。ここで紹介されたのは、「追跡」「A Star」「Flock」といった単純な思考を組み合わせたAIを作る過程です。プログラミングの知識を持たないユーザーでも、シンプルな数式を組むことで実装できます。

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こちらは、「集結」「整列」「離散」の3つのパターンを組み合わせて作られたAIの事例です。3パターンのうち1つのパターンのみをONにした場合や、「集結」と「整列」をOFFにした場合などの個別検証も、簡単な操作でリアルタイムに行うことができます。

新しく生まれたものが、さらに次の時代を作っていく

「ここで紹介したのは新製品の機能の一部です。こういった新しい技術の中には、SIGGRAPHの最先端技術から生まれるものもあります」と、Autodesk代表の方は話します。新しいものをクリエイトする喜び、向上心や探究心がクリエイター達をさらに次の課題へと向かわせます。今回紹介された新技術は、そんなクリエイター達の活動を助けるためにあるのです。

 

取材・執筆:蓬莱早苗(ほうらい さなえ)

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